受賞事例
SHOWCASE
SECOND HALF OF 2025 | BRONZE 受賞

株式会社ジオコード
執行役員 新井 政樹 様 Web広告課 課長 甲斐 薫 様 Web広告課 山﨑 安佳里 様
“感覚”から“根拠”へ。LPOで生まれる成果創出の新しい形

業務内容を教えてください。
Web広告部は、クライアントの広告目標に合わせて最適な戦略を立案し、媒体選定から出稿、運用・改善までをワンストップで担当しています。データ分析や最新の広告トレンドを取り入れた改善提案により、費用対効果を最大化し、クライアントのビジネス成長に貢献することが私たちのミッションです。
具体的にどのようなLPOに関する取り組みをおこなっていますか?
広告配信を開始したクライアント様のLPにはヒートマップを導入し、「ファーストビューでの離脱率」「サイト内の離脱箇所」「コンテンツの熟読箇所」「フォーム到達率」「フォーム内のクリック箇所」などを主要指標として、月1回程度の分析・レポーティングを実施しています。その結果をもとに競合LPとの比較も行い、具体的な改善提案へとつなげています。
LPOの取り組みを始めてどれぐらい経っていますか? また、続いている理由を教えてください。
従来、ヒートマップツールを活用し、LP改善に向けたコンサルティングや制作を行っておりましたが、新たにCVR改善ツールのDejamを導入して約1年半が経過しました。 LPOを継続出来ている最大の理由はお客様との密なコミュニケーションにあります。導入前は、CV数の多寡のみで成果を判断されるケースが多く、「成果が悪い=効果がない」と捉えられてしまうことも少なくありませんでした。しかし、ツールを活用することで、成果が思わしくない場合でも、LP側に潜む課題や問題点を可視化・深掘りできるようになりました。 また、最近はお客様ご自身の広告運用に対する知見も高まっているため、納得感のある根拠・分析の提供手段として、ヒートマップが一層活きています。

LPOの取り組みを続けていく中で始める前と比較して、実感する違いはなんでしょうか?
大きな改善事例がありましたので、具体的な案件を一つご紹介します。 【お客様の業態】食品系ECサイト CV地点:新規ユーザーの購入完了 【成果】2024年の結果をもとにLP分析を行い、ファーストビューの大幅な修正、熟読率が高かったコンテンツの強化、新規コンテンツの追加を実施し、2025年夏に新LPを完成させました。旧LPと新LPを当初は並行して配信しましたが、新LPが成果を伸ばし、結果的に全体配信量は140%に増加、CVは1.45倍に改善し、CPAも同時に改善するという大きな成果につながりました。 24年夏・・・配信費3,100万円 CPO7,800円 CV:3,940件 ↓ 25年夏・・・配信費4,400万円 CPO7,600円 CV:5,730件 FVの離脱率・・・8%改善(24年離脱率:37%、25年離脱率:29%) 購入フォーム到達率・・・5%以上改善 その他、熟読箇所の増加も見受けられました。
取り組みの中で起こったクライアントとの印象的なエピソードを教えてください。
毎週の週次MTGで配信状況とヒートマップ状況を併せて報告しています。 旧LP/新LPの比較開始から2週間でファーストビュー離脱率の改善や熟読箇所の増加が明確に確認できました。「滞在率×熟読箇所」の変化を見ることで、購入確度の高いユーザーが訪問しているのかを判断する指標となり、適正なタイミングで予算を増額することで、購入数拡大に大きく寄与しました。 またクライアントからは、数値を根拠に社内報告を行うことができたため、社長からの理解・納得も、より得やすくなったとお褒めのお声をいただきました。

LPOのニーズの多さは実態としてどのように感じていますか? また、その理由をどのように考えていますか?
LPOのニーズは非常に高いと考えています。 その理由の一つは、広告やSEOで流入数を増やすことはできても、最終的にCV(購入・資料請求・問い合わせ)につながらないという課題を抱える企業が多いためです。流入後の分析は一般的な無料ツールでは主にGA4が用いられますが、分析には限界があります。 一方、LPOを行うことで『離脱箇所』『熟読箇所』『クリック』等を可視化でき、サイト内の課題を具体的に把握できます。サイトに訪問してもらった後の"行動喚起"こそがWebマーケティングの重要なポイントであり、だからこそLPOの必要性が高まっているのです。
LPOで工夫している点・独自の取り組みがあれば教えてください。
広告運用と並行して行うため、施策実施前にまず仮説を立てます。 例えば、ヒートマップでも「熟読箇所の変化が起きるのではないか」、「フォーム到達率が改善されるのではないか」といった仮説です。仮説を立てて検証することで、改善が見られれば成果に直結し、改善されなかった場合でも新たな仮説によるPDCAを回すことができますし、クライアントにも各施策に対して納得感を持っていただくことができていると思います。

LPOへの取り組みに関して、貴社の今後の展望は?
クライアントの売上・利益拡大を支援するうえで、当社領域においては広告のパフォーマンスを向上させることが重要です。そのためには、LPOによる改善PDCAは必要不可欠な要素だと認識しており、当社としては今後さらにLPOに関する知見やノウハウを拡充してまいります。 導入して1年半、メンバーが自主的に積極的に活用を進められておりますので、今後もクライアントの成果を第一に考え、広告代理店としての価値を実感していただけるよう、引き続き尽力してまいります。


